暗号通貨ではじまる経済の民主化。お金に使われない意識がより求められる時代に。

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暗号通貨ではじまる経済の民主化。お金に使われない意識がより求められる時代に。

この10年の間に、暗号通貨が広がっています。

仮想通貨とも言われ、見えづらくなんとなく「怪しいもの」として捉えられている一方で、投機的な視点から1年間で何倍にも時価が上がる「魅力的なもの」とも捉えられています。

ここでは、そもそもお金とはなにか?暗号通貨とはなにか?いい通貨との使い方とは何か?を考えていきます。

お金とはなにか

お金の起源

経済文化が発達する前、古代においては物々交換が行われていました。その後、交流が盛んになるうちに物々交換が不便となり、物品貨幣や自然貨幣が使われるようになりました。自然貨幣として、中国の殷(紀元前17世紀~紀元前1046年)の時代の貝貨が有名です。それよりも前に秤量貨幣として、古代メソポタミアではシュケルという単位(ギン)で銀1ギン8.3gを大麦1グル(約300リットル)と定めるなどの工夫がなされていました。

もしお金がなかったら

こうした秤量貨幣・物品通貨・自然貨幣が生まれた背景には、物々交換で自分のものと他人のものを交換するときにお互いの希望が一致しにくいという難点がありました。誰もが必要で、収集・分配ができて値打ちが測りやすく、持ち運びやすく保存できるものが求められるようになりました。布、穀物、砂金、塩、貝といったものです。

お金の3つの機能(交換・貯蓄・価値基準)

お金には「価値の保存機能」「交換機能(決済機能)」「価値の尺度機能」の3つの機能があります。1つめの価値の保存機能とは、貯蓄・管理・保存ができるということです。硬貨は腐ったりしないため、貯蓄・管理・保存ができます。2つめの交換機能とは、他人のものをほしいときにお金を使うことで手に入れることができるという交換・決済の機能を言います。3つめの価値の尺度機能とは、自分のものや他人のものがいくらの価値があるかの値付け、価値評価ができるということです。昔の貨幣はこうした3つの機能すべてを必ず満たしていたわけではなく、経済が発展するなかで貨幣の役割が進化していったのです。

経済システムと自然

現代の経済システムにおいて通貨は必要不可欠なものとなっています。お金は血液だといったり、水のようなものと例えることがあります。いずれにおいても、循環システムのなかにおいて重要な役割を果たしています。こうした役割を果すのも先の3つの機能があるからです。経済というシステムは自然に似ているから発達してきたともいえます。暗号通貨もより循環に役立つ貨幣のしくみが求められている中で生まれたものとも考えられます。

たった100年前に生まれた中央銀行というしくみ

現代の経済システムの根幹とも言える中央銀行(アメリカのFRB、日本の日本銀行など)ですが、実はわずか100年ほどの歴史しかありません。中央銀行も以前は銀行券を発行する大手銀行の一つに過ぎなかったのです。世界金融の中心とも言われるイギリスのイングランド銀行ですら1844年に国内で唯一発行業務を許され中央銀行となり、日本銀行は1882年、FRBは1913年に中央銀行となりました。1900年当時では世界でわずか18行しかありませんでした。発行の許認可自体は銀行にしか与えられていませんが、民間の財閥が発行していたにすぎません。その銀行の信用度がどの程度だったのかは想像となりますが、今、我々が享受している通貨のしくみの歴史が浅いということは意外です。

暗号通貨が投機対象から信用通貨に変わる

ようやく暗号通貨の話です。お金の歴史を振り返ると、民間が通貨を発行してきたことが分かります。そう考えると、暗号通貨を民間が発行することにあまり抵抗感がなくなるのではないでしょうか。現在のように通貨の価値が投機的に変化する間は、高騰するというチャンスと急落するというリスクが共存します。長期的に見て、いずれかの暗号通貨が安定通貨となっていけば信用度は高まり、信用度が高まれば通貨として流通していく可能性は高いはずです。

暗号通貨で変わること

キャッシュレス先進国(紙幣や貨幣はなくなるか)

電子マネーの決済率は1位のスウェーデンで約60%、現金決済率はわずか15%とも言われています。日本では電子マネー決済率が24%、現金決済率が49%ということなので、日本がいかに現金主義かということが分かります。これは先進国の中では最下位クラスで、中国では600兆円が電子決済されているといい、日本への外国人観光客の増加を考えても日本のキャッシュレス化の遅れは深刻だと言わざるを得なさそうです。

暗号通貨は本当に便利か(簡単?早い?)

暗号通貨が便利で安心できる通貨となれば、キャッシュレス化が進んでいる状況での浸透はそれほど難しくないでしょう。しかし、暗号通貨の代表とも言えるビットコインでは、イメージに反して「手数料が高い」「送金が遅い」という問題があります。その理由として、ビットコインの最大の強みとも言えるブロックチェーンにあります。ブロックチェーンが原因となって、送金件数が増えるとブロックが生成され、処理能力を超えやすくなり未処理のブロックが増えてしまいます。その結果、送金に時間が掛かるのです。送金スピードに時間が掛かっているために、自分のトランザクションを少しでも送金時間を早くしようと市場原理が働き、送金手数料が高騰していきます。そのため、「遅い」「高い」ということが起こっているのです。

アンチ暗号通貨は経済上位の国だけか

こうした課題のある暗号通貨ではありますが、発展途上国や経済規模の小さい国においては期待される通貨でもあります。通貨が不安定な国では、そもそも銀行口座が作れなくて困っている、貯蓄という概念がないということが起こっています。こうした国でも、スマートフォンと暗号通貨があれば、交換・尺度・貯蓄というお金の機能を安定的に確保できる可能性があります。

暗号通貨ではじまる民主化

ビットコインのもう一つの優れた点として「だれのものでもない」ということがあります。マイニング(採掘)によって、自然界のように新たな経済圏が生まれていくという特徴があります。この特徴によって、民主的な通貨が生まれます。これは中央銀行型のスタイルと全く異なります。暗号通貨がどのようになるかはこれからに掛かっていますが、通貨の民主化という流れは今後も続くでしょう。

暗号通貨によって生まれる愛情の価値化

通貨の民主化は、これまでの貨幣的価値を大きく変え、これまで価値として評価されなかった共感や信頼といった感情を価値化する可能性があります。SNSのフォロワー数やWEBサイトへのアクセス数といったデジタル的には評価可能なものを価値化できるようになります。そのことが人物の価値化や会社の価値化にもつながります。

好きがお金に変わる時代

こうしたことが進めば進むほど「好きなこと」をお金に変えるチャンスが増えると考えていいでしょう。このパラダイム・シフトはすでに始まっています。

お金は道具

デジタルネットワーク技術が新たな交換・尺度・貯蓄という3つの機能を持つ通貨を生み出していますが、物品通貨も自然通貨も紙幣も暗号通貨、結局、お金であり、道具なのです。価値交換という物々交換に似た感性を持つことで通貨に使われないで済むのではないでしょうか。

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